栄養たっぷりの「にんにく」と「らっきょう」。
常備しているかたたちも多いのではないでしょうか。
じつはこの「にんにく」と「らっきょう」、どちらも土の中で育ちますが、根っこではないのです。
いったいどの部分を食べているのでしょうか?
緑黄色野菜と淡色野菜
野菜の分類にもいろいろありますが、よく知られているのが「緑黄色野菜」と「淡色野菜」。
「にんにく」も「らっきょう」も淡色野菜ですが、「白い野菜だから当たりまえ」と思っていませんか?
じつは緑黄色野菜と淡色野菜の分類の基準は、カロチンの含有量なのです。
厚生労働省によれば、食べられる部分100gに、600μg以上のカロチンが含まれている野菜を緑黄色野菜としています。
ただし「原則として」なので、カロチン含有量の基準を満たしていなくても、日ごろ食べる回数や量などから判断して、緑黄色野菜に分類される野菜もあります。
例えばトマトやピーマンなどがそれにあてはまります、ちょっと意外ですね。
食べる部分によっての分類
ほかにも、「どこを食べるか」によっての分類もあります。
総務省の日本標準商品分類(平成2年6月改定)によると、野菜は3つに分類されています。
「根菜類」「葉茎菜類」「果菜類」です。
「根菜類」とは、根や地下で大きくなった茎を食べる野菜で、ダイコン・ニンジン・レンコンなどがあります。
そして葉や茎、つぼみなどを食べる野菜が「葉茎菜類」。
例えばキャベツ・セロリ・ブロッコリーなどが葉茎菜類です。
3つめの「果菜類」とは、果実や種子を食べる野菜で、キュウリ・インゲン・カボチャなどがあてはまります。
「にんにく」と「らっきょう」は根菜類ではない
さて、「にんにく」と「らっきょう」ですが、3つのうちのどれに属すのでしょうか?
先ほどの日本標準商品分類によれば、2つとも「葉茎菜類」です。
ということは、「にんにく」も「らっきょう」も、根っこを食べているわけではなかったということです。
ならば、どの部分を食べているのでしょうか?
じつは「りん茎」といって、葉の根元が肥大化したものを食べています。
「りん茎」は地下茎の一種とされていますが、茎ではなく、葉の一部に栄養がたくわえられて肥大化したものです。
ほかにも、玉ねぎやユリネなどが「りん茎」を食べる野菜です。
まとめ
「にんにく」や「らっきょう」が、根っこではなく葉の一部が肥大化した「りん茎」だったことには驚きでした。
園芸では、「りん茎」を「球根」といいます。
チューリップやスイセンの球根も、植物学上は「りん茎」とされています。
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