らっきょうはスーパーなどで簡単に目にすることができますが、ではどこで栽培されているか知っていますか。
「最近は輸入物が多いからきっと海外、特に中国から・・・。」などと思っている人も多いかと思います。
確かにらっきょうは中国が原産ですから輸入されています。
ですが、国内でも栽培されているのです。
では、どこで栽培されているか、ちょっと気になりませんか。
そこで、らっきょうの国内事情について解説します。
らっきょう
らっきょうは原産国が中国で、ユリ科ネギ属の多年草です。
別名は「大ニラ」とか「里ニラ」といいます。
同じ仲間としては、ニラ・ネギ・玉ねぎなどがあります。
古くは、漢方薬として使用されていました。
らっきょうの生産地(出荷量)
全国総出荷量:10,968トン
1位:鹿児島県 2,822トン(25.77 %)
2位:鳥取県 2,814トン(25.69 %)
3位:宮崎県 2,796トン(25.53 % )
4位:徳島県 549トン(5.01 % )
5位:福井県 533トン(4.87 % )
6位:沖縄県 521トン(4.76 %)
7位:高知県 291トン(2.66 %)
8位:茨城県 246トン(2.25 % )
9位:千葉県 191トン(1.74 %)
10位:東京都 50トン(0.46 %)
(引用:農林水産省 2010年現在)
全国総出荷量:10,326トン
1位:鹿児島県2,851トン(27.60%)
2位:鳥取県2,666トン(25.81%)
3位:宮崎県2,272トン(22.00%)
4位:福井県714トン(6.91%)
5位:沖縄県505トン(4.89%)
5位:徳島県505トン(4.89%)
6位:高知県355トン(3.43%)
7位:茨城県146トン(1.41%)
8位:千葉県71トン(0.68%)
9位:東京47トン(0.45%)
(引用:農林水産省 2012年現在)
全国総出荷量:10,035トン
1位:鳥取県2,774トン(27.64%)
2位:鹿児島県2,748トン(27.38%)
3位:宮崎県2,096トン(20.88%)
4位:沖縄県669トン(6.66%)
5位:徳島県642トン(6.39%)
6位:福井県546トン(5.44%)
7位:高知県357トン(3.55%)
8位:茨城県120 トン(11.95%)
9位:千葉県57トン(5.68%)
10位:東京都43トン (4.28%)
(引用:農林水産省 2014年現在)
※2014年度の出荷量は、とうとう鹿児島県が僅差で鳥取県に抜かれてしまいました。
ですが、生産量では今でも鹿児島県が1位なのですよ。
主な栽培場所
鹿児島県:吹き上げ砂丘
鳥取県:鳥取砂丘
宮崎県:シラス台地と都城盆地
福井県:三里浜
徳島県:鳴門
沖縄県:伊江村・久米島
高知県:幡多郡黒潮町
茨城県:麻生地区・北浦地区・玉造(タマツクリ)地区
※霞ヶ浦と北浦に挟まれた「なめがた台地」を中心にして、行方(ナメガタ)市はエシャレットの生産量日本一です。
千葉県:香取市高萩・若葉区・緑区の広範囲
東京都:新島村
※新島村のらっきょうは、「島らっきょう」です。
らっきょうの自給率
らっきょうの国内自給率は、「生らっきょう」と「漬物らっきょう」とでは違います。
「漬物らっきょう」の国内自給率は10%にも満たず90%以上が海外からの輸入に頼っていて、国内自給率は、ほとんどが外国産に頼っているといわざるを得ません。
ただし、「生らっきょう」は、都道府県別の自給率について100%シェアしているところもあり地産地消が多く、学校給食や福祉施設、直売所や外食事業などに回っている様です。
まとめ
日本のらっきょうが栽培されている土地は、海岸沿いや砂丘、砂地の台地など水はけが良く、どちらかといえば肥よくな土地ではありません。
畑に向かないという理由で救済措置としてらっきょうを植え始めたところもあるくらいです。
そんな過酷な土地で今、出荷できる様に育てるのは、とても手間がかかります。
現在は産地での地産地消で100%シェアされているところが多くあります。
いつか産地を訪れ、街道沿いの産直売り場(直売所)や郷土料理店などで見かけたら、是非立ち寄って純国産のらっきょうに出会ってくださいね。
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