にんにくに多く含まれるアリシンとカリウムの働きをまとめました。
どちらも健康を保つ上では大事な成分です。
にんにくは滋養強壮、疲労回復の効果があり、料理の風味を強くすることから、古の昔から人々に親しまれてきた食材です。
臭いの強さで敬遠されることもありますが、一方でその臭いの強さが最大の魅力でもあるにんにく。
今回は栄養の面からにんにくの魅力をご紹介したいと思います。
にんにくの臭いの正体、アリシン
にんにくを調理したときに香ってくる臭いがアリシンです。
買ったばかりのにんにくは全く無臭です。
にんにくそのものには臭いはないのです。
にんにくにはアリインという化合物が含まれていますが、アリイン自体は無臭です。
にんにくを切ったり、すりおろしたりして組織を破壊すると、途端ににんにくは独特な臭いを発します。
これは組織内に含まれる酵素アリナーゼがアリインに作用して、にんにく臭を有するアリシンに変化するからです。
アリシンには強力な除菌・抗菌作用があり、ビタミンB1(にんにくに多く含まれます)の吸収を助ける作用があります。
アリシンとビタミンB1が体内で結合することで次の効果が生まれます。
・抗菌・除菌
・消化促進、食欲増進
・便秘の解消
・快眠作用
・疲労回復
・造血作用
・鎮痛作用
・新陳代謝の促進
・ホルモン分泌の促進
・アンチエイジング
にんにくにはカリウムも含まれています
にんにくはカリウムを多く含む食品として知られています。
日本食品標準成分表によると100 gあたり530 mg含まれています。
カリウムは生命を維持していくために不可欠なミネラルです。
脳と神経などが正常に機能するためにとても重要な役割を果たします。
植物、動物の細胞すべてに含まれているため、通常の食事で必要量は十分に摂取することができます。
カリウムを積極的に摂取することで、高血圧のリスクを減らすことができる可能性があると言われています。
血圧が高い人はカリウムを多く含むにんにくを積極的に食べるとよいでしょう。
また、カリウムはナトリウムの排泄を促進する働きがあるため、体のむくみを和らげる効果があります。
また、夏バテはカリウム不足で起こる状態です。
にんにくを食べてカリウムを補給して夏バテを撃退しましょう。
一方で、腎不全などの腎臓疾患をもつ人はカリウムの摂取には慎重にならないといけません。
カリウムの排泄ができず、体内のカリウム濃度が高まると高カリウム血症といった危険な状態を引き起こします。
まとめ
にんにくにふくまれるアリイン。
調理することでアリシンに変わります。
このアリシンがにんにくの臭いとにんにくが持つパワーの源になっています。
また、にんにくにはカリウムが多く含まれます。
カリウムは生命を維持するために必要なミネラルです。
血圧を下げ、むくみを和らげる効果があります。
腎疾患を持つ人はカリウムの摂取は控える必要があります。
にんにくを食べて、より健康になりましょう。
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