にんにくに含まれるアリイン。
アリインが酵素アリナーゼによって変化したのがアリシンです。
アリシンはにんにく特有の臭いを示すだけでなく、滋養強壮、疲労回復、除菌・抗菌作用といったにんにくの効果の源でもあります。
にんにく中のアリインの含有量を調べました。
にんにくに含まれるアリインの含有量
にんにくに含まれるアリインの含有量は、全成分のうち0.5%ほどです。
微量ではありますが、にんにくの有効成分であるアリシンの元となる化合物です。
アリインは無臭の化合物です。
にんにくを切ったり、すりおろしたりなど、組織を破壊すると、アリインは酵素アリナーゼが作用して、アリシンに変化します。
にんにく特有の臭いはアリシンの臭いです。
アリシンはにんにくの効能の源
アリシン自体も安定な物質ではなく、反応、分解によって次々に変化していきます。
そのほとんどが硫黄化合物です。
アリインがアリシンに変化し、時間がたつとアリシンが分解してジアリルスルフィドが発生します。
アリシンを加熱すると、ジアリルトリスルフィド、そしてアホエンと変化していきます。
これらの成分も安定ではなく、条件によってはさらに変化していきます。
アリシンとビタミンB1が反応すると、アリアチンという物質に変化します。
ビタミンB1は生命維持に必須のビタミンですが、体内で生成することができず、食事で摂取する必要があります。
しかしながら、ビタミンB1は水溶性であり、調理によって大方が失われ、すぐ体外へ出て行ってしまうため、摂取が難しいビタミンです。
ところが、アリアチンになるとビタミンB1の体内への吸収が高まり、体内にとどまる時間が長くなる効果が生まれます。
にんにくの効能である滋養強壮、疲労回復、除菌・抗菌作用など。
アリシンの効能はアリシン単独での効果だけでなく、アリシンが変化した化合物によるものも含みます。
まとめ
にんにくに含まれるアリインの含有量は0.5%程度です。
アリインは酵素アリナーゼの作用により、アリシンに変化します。
このアリシンがにんにくの臭いの元であり、アリシンがさらに変化してにんにくが持つ効能の源になります。
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